屋根材の瓦がずれてしまう原因とは?
日本家屋を中心に今でも人気がある瓦。
厚みがあり、とても頑丈ですが瓦ずれが起こってしまうケースがあります。
瓦は主に2通りの設置方法があります。
1つが昔から存在する土葺きと呼ばれる方法。
粘性のある土を野地板に付けて、そこに密着させるように瓦をくっつけていきます。
硬化すれば瓦がくっつく性質となっており、昔から採用されている方法です。
ただその数は年々減少しています。
そしてもう一つは、近年増えているひっかけ桟瓦方法と呼ばれるもの。
これは瓦の裏面が釘やネジに引っ掛けられるような造りになっています。
それを野地板にくっつけて固定していく形です。
こちらの方がしっかりと固定されているので、瓦ずれは起こりにくいです。
では、近年の建物で何故瓦がずれてしまうかというと、経年劣化による釘やボルトの腐食が考えられます。
そこに追い討ちをかけるように大きな地震があると外れてしまうというわけです。
ただ、ここまでの状態になるには15年、20年など長い年月が掛かります。
作業者の人為ミスでない限り、建物を建てて早々に瓦がずれることは起こりにくいです。
もし瓦がずれてしまったら再び新しい瓦やクギ、ネジなどを使って取り付けていく形が理想です。
一つだけ瓦がずれてしまっていても他も劣化している可能性が高いので、予算的な部分で問題なければ、全面張り替えを検討したほうが良いでしょう。